『生態系サービス』と私たちの暮らし ~台所から「きれい」と環境を守る~
2026/01/20
みなさん、こんにちは。
いつもコラムをお読みいただきまして、ありがとうございます。
そして遅ればせながら、本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、2026年となった今年は、SDGs17の目標の達成まで、あと4年を切りました。
国連では、2020年から2030年までの10年間を【行動の10年】と位置づけ、世界各国に更なる取り組みの強化を求めてきました。
気候変動や環境問題は大きなテーマですが、私たち1人1人がほんの少し意識を変えるだけで、
環境への負担は確実に減らせます。
そしてそれは、「未来の誰か」だけではなく、
「いまの私たち」の暮らしを守ることにもつながります。
…そんなことに思い巡らせつつ、買い物かごに入れる食材や、日ごろの調理法、
ゴミの捨て方など、たくさんの『小さな選択』が、静かに、でも確実に、穏やかな未来につながります。
台所から、キレイと、そして私たちの未来を守っていきませんか♪
さて、今回のテーマは、「『生態系サービス』と私たちの暮らし」です。
「生態系」と聞くと、学生時代に理科で習った『生産者、消費者、分解者』の相関図を思い浮かべるかもしません。
では、『生態系サービス』というものは、ご存じですか?
これは、私たちを取り巻く環境にある、生物多様性の重要性を理解する際に欠かせない概念です。
地球環境と私たちの暮らしは、とても近いところでつながっています。
私たちが毎日使う水、食べるもの、空気
――それらはすべて自然の恵みです。
しかし、生態系がもたらす恩恵はそれだけではありません。

環境省ホームページ[1]より引用
生態系サービスは、主に4つに分類されます。
A供給サービス(左上)
水や食料、様々な物の原材料、薬品資源など一次原料の供給を行います。
B調整サービス(右上)
気候調整や大気質調整、水上浄化など、環境を調整・安定させます。
C基盤サービス(右下)
光合成や土壌形成、生息・生育環境の提供など生態系サービスを支えます。
D文化的サービス(左下)
科学や教育、文化、芸術、レクリエーションなど非物質的な効果を与えます。
多種多様な生物の相互作用によって、大気や水、食物や土壌など、
私たちの生活に必要不可欠なものを提供するほか、
森林や海洋の生態系は気候変動を緩和し、
自然災害の防止にも大きな役割を果たしています。
しかし、その多種多様な生物が生息する森林は1990年以降の30年間で日本の国土面積の約5倍に当たる面積が失われているだけでなく、
マングローブやサンゴ礁なども減少、劣化の一途をたどっています[2]。

とはいえ、なかなか目の当たりにすることのない熱帯雨林やマングローブを思い描こうにも、
どこか遠い話のように感じる方も少なくないと思います。
まして、そのために何が出来るのか…と考えても、ピンとこないかもしれません。
しかし実は、その糸口は、とても身近な場所にあります。
それが、毎日立つ「台所」です。
安いからと多めに買って、使い切れずに捨ててしまう食材。
便利だからと選ぶ、過剰包装の商品。
洗剤の過剰利用や使い捨てのスポンジ、ラップや使い捨て容器…。
ひとつひとつは小さなことでも、積み重なれば、
資源の浪費や水質汚染、生態系への負担へとつながっていきます。
だからこそ、台所は“1番変えやすくて、いちばん効果のある場所”です。
必要な分だけ買う、
使い切れる献立を考える、
詰め替え商品や量り売りを選ぶ、
自然にやさしい洗剤を使う。
生物多様性を守ることは、特別な人だけがする大きな活動ではありません。
私たちの日常生活の小さな選択の積み重ねが影響を与えます。
どうか、2026年も、そして50年後も100年後も、
穏やかで健やかな日々を保てるよう、
一緒に知識を蓄積させ、行動につなげていきましょう。
今月も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

[1]環境省 つたえよう、生物多様性(2026.1.11参照)
つたえよう、生物多様性 | 生物多様性 -Biodiversity-
[2] 独立行政法人 国際協力機構 JICAホームページ(2026.1.12参照)




