紫で整える豊かな秋
2025/11/25
深く美しい紫色が
目を惹く
紫芋
ほくほくとしたもの、
なめらかなものなど、
品種によって
食感が大きく変わるのも
楽しみのひとつ。

加熱しても
美しい紫色が
そのまま残り、
甘すぎず、
後味は軽やかで上品。
スイーツにも料理にも
すっと馴染む万能さがあり、
食卓にひと皿あるだけで、
視覚からも満たされる──
そんな、秋らしい
彩りをもたらしてくれる
食材です。

紫芋の旬は、
秋から冬(9〜12月)
収穫したてはみずみずしく、
少し寝かせることで
甘みと旨みが増します。

紫芋の深い紫色、
その美しさの正体は、
アントシアニンという
ポリフェノール。

ブルーベリーや
赤キャベツなどにも
含まれる成分として、
広く知られていますね。
本来、熱によって
壊れやすい成分ですが、
紫芋に含まれる
アントシアニンに関しては、
加熱に強いのが
大きな特徴。
そのため、
鮮やかな色も栄養も
保たれやすいのです。
その一方、
水に溶けやすい
特性があるので、
調理の仕方を
少し意識してみましょう。
栄養が外に流れにくい
ウォータースチーム®︎や、
ポタージュのように
“溶けた栄養”を
まるごといただくことで、
紫芋の栄養成分を
余すことなく摂取できます。
さらに、
デンプンに守られ、
加熱によっても壊れにくい
ビタミンCで、
からだの内側からも
“うるおいケア”を!

紫芋は、調理によって
表情が豊かに変わります。
蒸せばほくほくと
素朴な甘さが引き立ち、
焼けば香ばしさが重なり、
より深い味わいに。
スープにすると
ほどなめらかで、
スイーツに使えば、
自然の甘さが際立ちます。
サラダに加えれば、
鮮やかな紫色が
食卓をぱっと
華やかにしてくれますね。
そして、紫芋には
美腸を叶える成分も!

紫芋に含まれる
レジスタントスターチを
上手に活かすなら、
“加熱してから冷ます” という
ひと工夫がポイントです。
一度しっかり冷ますことで、
レジスタントスターチが
増加しやすいといわれます。
冷やした紫芋を
サラダにしたり、
ペーストにして
スイーツにアレンジしたり、
常備菜として翌日に
いただくのもおすすめです。

おいしい食べ方として、
発酵食品と
組み合わせることで、
その甘みやコクが
ぐっと深まり、
栄養の吸収も
よりスムーズになります。

ほくほくとした甘さの奥に、
発酵のコクと
深みを重ねることで、
“秋の滋養食”として
さらに輝く食材です。

紫芋は、
冷えに弱い野菜のため、
丸ごとの場合は、
風通しのよい場所で
常温保存するのが基本。
カットしたものは
乾燥しやすいため、
できるだけ早めに
使い切りましょう。
蒸してマッシュした状態で
冷凍しておくと、
すぐに使えて
とても便利です。
常温でゆっくりと
甘さが熟していくのは、
紫芋ならではの
やさしい魅力。

秋は、
整える季節。
満たす季節。
体に静かに
力を蓄える季節。
あなたの秋が“カラフル”に、
もっとやさしく、
もっと豊かになりますように♡




