『副産物の活用レシピ』を知って、地球を守る ~台所から「きれい」と環境を守る~
2024/12/17
みなさん、こんにちは。
12月も中旬となり、いよいよ今年も残りわずか、という雰囲気が本格化してきました。
冬が旬の野菜をたくさん楽しみながら、今後10年、50年と、今ある食材を永く楽しめるように地球丸ごと美しくなる食事法を楽しんでいきましょう。
今月も、今ある環境を永続的に守れるよう「台所から『きれい』と環境を守る」コラムをお届けします♪
今回のテーマは「副産物の活用レシピを知って、地球を守る」です。
突然ですが、みなさんは糠や酒粕、おからなどを普段の料理でどれぐらいの頻度で活用するでしょうか。
そもそも、おからとは何でしょうか?
おからは、豆乳や豆腐を製造する過程で生じる副産物です。
大豆を水に浸して磨り潰し、煮た後に液体部分が豆乳となり、残った固形物がおからとなります。
しかし、現代の食生活ではその利用が減少し、多くが廃棄されているのが現状です。
農林水産省の資料によれば、実に年間70万トンのおからが排出しており、その多くが産業廃棄物として処理されています[1]。
1個の豆腐を作る際に出るおからの量は、豆腐の種類や製造方法によって異なりますが、
一般的に約1.5倍から2倍のおからが生じるとされています。
例えば、1kgの大豆から豆乳を作り、その豆乳を使って豆腐を製造すると、約1.5kgから2kgのおからが副産物として出ることになります。
日本豆腐協会の資料によれば、排出したおからの利用割合としては、
飼料用に65%、
肥料用で25%、
食品として活用されているのは、1%に過ぎないことが分かります[2]。
この大量のおからが廃棄されることは、食材の無駄遣いに繋がり、環境への負担も大きくなります。
おからには栄養価が豊富に含まれており、これを無駄にしてしまうのは非常に惜しいことです。
おからは水分を多く含むため日持ちしない、というのが廃棄される大きな要因ですが、私たち消費者もその活用法が分からないがために、食用として活用しきれない、ということも言えるでしょう。
おからは、ただの副産物ではありません。
その豊富な栄養素により、健康や美容にも多大な効果があります。
食物繊維は腸内環境を整え、便秘の改善や腸内フローラのバランスを保つのに役立ちます。
低カロリー高たんぱくなため、ダイエット中の食事にも最適です。
カルシウムや鉄分が豊富なため、骨や歯の健康維持、貧血予防にも効果的です。
また、美容面でもおからは大いに活躍します。
ビタミンB群は肌の代謝を促進し、美肌効果が期待できます。
アミノ酸が豊富に含まれているため、髪や爪の健康もサポートします。
おからを日常的に取り入れることで、内側からキレイをサポートしつつ、食品廃棄率を減らし、地球環境の保護にも貢献することができます。
おからと言えば『卯の花』が代表的な料理ですが、それ以外にも例えば、おからハンバーグ、おからクッキー、おからサラダなどのレシピが挙げられます。
これは簡単に作れるだけでなく栄養価も美容効果も高いため、積極的にチャレンジして頂けましたら幸いです。
なお、日本インナービューティーダイエット協会では、公式1dayレッスンで米ぬかや酒粕を活用するレッスンもありますが、
これと同じく副産物を活用することは、単に食材の無駄を減らすだけでなく、私たちの健康や美容にも大いに役立ちます。
ぜひ、おからを始めとした副産物の活用法を知り、地球丸ごとキレイを叶えていきましょう。
今月もコラムをお読みいただきまして、ありがとうございました。
[1]農林水産省 おから無排出化による資源の有効活用
[2]日本豆腐協会 食品リサイクル法に係る発生抑制