台所から「きれい」と環境を守る ~暮らしのゴミ削減にチャレンジ!~
2022/11/29
11月もまもなく終わりを迎えようとしていますね。
年末に向け、せわしくなっていく時期になりますが、年末といえば『大掃除』があります。
大掃除で家中を美しく整えて年越しするためには、各家庭から『ごみ』を捨てるかと思います。
そこで質問です。
みなさんは『1年間のうち、日本国内で出されるゴミの量がどれくらいか』ご存じですか?
令和4年3月末に環境省から、令和2年度における〈全国の一般廃棄物の排出及び処理状況〉の調査結果が発表され、日本全体で、ごみ総排出量は4,167万トン(東京ドーム約112杯分)という数値が発表されました。
これは、私たち1人あたり、1日901グラムのゴミを排出している計算となります。
ごみの量自体、8年連続で減少しているとのことですが、
私たちの生活から出されるごみは、全体の約72%を占めているため、
私たちの工夫次第で、ゴミはもっと減らせると言えそうです。(グラフ①参照)
グラフ① 生活系ごみと事業系ごみの排出量の推移
日本全国に、ごみ焼却施設は約1050施設あり、約238万世帯分の年間電力使用量に相当する電力を用いてごみを処理しています。また、モノが大量に捨てられれば、その分、新しく商品を生産し、梱包して搬送することも増えるため、結果的に更に多くの温室効果ガスを排出することにつながります。
では、どのようにすれば私たちの生活から出されるごみは減らせるでしょうか。
無理なくチャレンジできることを3点ほど挙げたいと思います。
まず1つめは、資源ごみをきちんと分別することです。
紙ごみやびん、缶、ペットボトル、食品トレーなど、地域によってゴミの分別が指定されていますが、実は未だにリサイクル率は20.0%に過ぎません。(グラフ②参照)
グラフ② 総資源化量とリサイクル率の推移
全世帯で、ゴミの分別をきちんとするだけで、リサイクル率は上がり、焼却されるゴミは減るため、温室効果ガスの削減にダイレクトにつながると考えられます。特に今、世界的にも『プラスチックごみの削減』や『マイクロプラスチック問題』が取り沙汰されていますが、ペットボトル製品の購入を減らしたり、きちんと分別したりすることでリサイクルすることによって、その問題へのアプローチにもつながります。
そして2つめは、自炊を選択し、プラスチックごみを減らすことが挙げられます。
惣菜やレトルト食品、コンビニ弁当などは衛生面や利便性からプラスチック容器に入れて販売されていることが多く、それらの購入頻度を下げる、すなわち自炊の頻度を上げることで、ごみの絶対量は減らすことができます。洗って回収できるペットボトルとは異なり、食品の油や臭いがついたプラスチック容器は他のゴミと一緒に捨てられる傾向にあります。
自炊は、栄養バランスが良くて体に優しいだけでなく、お財布にも優しいと言われますが、実は地球にも優しい選択肢だと言えます。
最期に3つめは、発酵を利用し、食品ロスを削減することです。
インナービューティーSDGs1でも提唱されていますが、発酵食品や発酵調味料の上手な活用で、食材が傷みにくく長期保存が叶います。
例えば、塩麴や醤油麹、酢などを活用して、ピクルスやお漬物を作ったり、肉や魚を、酒粕や味噌につけたりするのは、手軽でオススメな方法です。
『本来は食べられるはずのものなのに、冷蔵庫の中でダメにしてしまった』というフードロスがないよう、まずは自宅から無くしていきましょう。
これは、国連が掲げているSDGs目標12『つかう責任 つくる責任』にも付随しますが、気持ちよく生活を循環させるのに、私たち消費者1人1人が、どのように食材や日常生活で出されるゴミと向き合うことが必要不可欠だと言えます。
いかがでしたか。
すでに上記の3点を実践されている方は、地球に優しい暮らしをしている実感を通して日常が更に心地よくなれば嬉しいです。まだ実践がいまいち、という方はこれから無理なく出来る範囲でチャレンジされてみてください♪
みなさんの日々の実践が、ご自身の美容やご家族の健康だけでなく、地球のためにもなっている♪とウキウキして頂けましたら幸いです。
参照:
環境省 環境白書(令和4年版)
環境省 一般廃棄物処理事業実態調査の結果(令和2年度)について