味覚の秋を守るライフスタイル ~台所から「きれい」と環境を守る~
2025/09/16

みなさん、こんにちは。
いつもコラムをお読みいただきましてありがとうございます。
少しずつ朝晩の空気が秋めいてきましたが、みなさんの地域は、いかがですか。
さて、国連では、2020年から10年間を【行動の10年】として各国のさらなる取り組みの強化を求めていましたが、
市民レベルでも行動の余地はたくさんあります。
穏やかな地球環境をどのようにしたら次世代に残せるかを考え、
行動に移さなければいけないと思う今日の頃です。
少しでも永く穏やかな四季を楽しめるように、日常生活から出来ることを一緒にしていきましょう。
今月も「台所から『きれい』と環境を守る」コラムをお届けします♪
今回のテーマは、「味覚の秋を守るライフスタイル」です。
「小さな秋」を感じる季節となりました。
今年の夏、私たちはかつてないほど厳しい暑さを経験しました。
気象庁によれば、日本の平均気温は統計開始以来もっとも高く、
6~8月の全国平均気温は平年より2.36℃も高かったとされています[1]。
各地で40℃前後の猛暑日が記録され、せっかくの夏休みも「外遊びは危険」と外出が制限される日も少なくありませんでした。
異例の暑さと日照りが長期間続いたことこの夏は、私たちの健康に影響するだけでなく、
人知れず、しかし確実に、「味覚の秋」にも影を落としています。
例えば、秋に旬を迎える「りんご」は、「着色期から収穫期の高温により、
『着色不良・着色遅延』の発生による影響が全国で3割」みられ、
「ぶどう」は同様のことが「全国では2割程度」あったと発表されています[2]。
農林水産省の資料によれば、りんごやぶどうだけでなく、
野菜や果物、牧草やトウモロコシなどの飼料作物や牛や豚、
鶏などの家畜にまで広く温暖化の影響があることが分かります。
また、秋の味覚のひとつ「きのこ」も、原木しいたけ栽培など伝統的方法では高温や乾燥に弱く、
発生量や品質の低下・病害リスクの増加が指摘されています。
山のきのこも生育不良や風味の低下がみられる年が増えており、
例年通りの美味しさが脅かされています。
独立行政法人森林総合研究所でもシイタケの原木栽培について、
「地球温暖化に伴う気温の上昇は害菌の発生を助長させたり、害虫の活動を長期化させる恐れがあり、対策としてその温度上昇を抑える必要がある」と述べています[3]。
このように、気候の変化は私たちが秋に楽しみにしていた旬の味そのものに、じわじわと影を落としているのです。
だからこそ今、地球を守るライフスタイルへの転換が必須です。
インナービューティーダイエットは「旬」を大切にすることを1つの軸にしています。
その旬を楽しめるのも、健やかな地球があってこそです。
省エネや節水を心掛けた調理、
フードロスをなくすための工夫、
プラスチックゴミの削減や、地産地消の応援‥‥
それぞれの「自分にもできる一歩」が、未来の食卓と“味覚の秋”を守る力になります。
秋の美味しさを次世代につなぐために、日々の選択から変えていきましょう。
そんな意識を私たちの暮らしの中から育んでいけたらと願っています。
今月もお読みいただき、ありがとうございました♪
[1]気象庁ホームページ(2025.09.11参照)
[2] 令和5年 地球温暖化影響調査レポート(農林水産省/令和6.9)
[3]地球温暖化によるシイタケ原木栽培への影響と適応策について(独立行政法人 森林総合研究所九州支所/H27.1)