小さなアクションで、笑顔を生み出す ~台所から「きれい」と環境を守る~
2025/04/15

みなさん、こんにちは。
いつもコラムをお読みいただきましてありがとうございます。
次第に春めいてきた今日この頃ですが、みなさんの地域はいかがですか。
今年は2025年、SDGsの17の目標達成まであと5年を切りました。
国連では、2020年から10年間を【行動の10年】として各国のさらなる取り組みの強化を求めていましたが、
まだまだ市民レベルでも出来る余地はたくさんあります。
永続的に[美しい春]を楽しめるように、
日常生活から出来ることを一緒にしていきましょう。
そのためにも、「台所から『きれい』と環境を守る」コラムをお届けします♪
今回のテーマは「小さなアクションで、笑顔を生み出す」です。
先月、3月27日と28日に、フランス政府主催で『パリ栄養サミット2025』が開催されました。
これは、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた重要な国際会議で、
栄養改善、持続可能な食料システムへの移行、危機への対応力強化を中心テーマにし
政府、国際機関、民間セクターなど多様な人たちが集結しました[1]。
※パリ栄養サミットホームページ[2]より。
日本は、この『パリ栄養サミット2025』において、栄養改善と持続可能な食料システムの構築に向けた重要な役割を果たしました。
日本政府は、2021年の東京栄養サミットの成果を基盤に、
幅広いステークホルダーを巻き込んだ議論を主催し、
栄養改善のための具体的なアプローチを提案しました。
さらに、JICAは学校給食や非感染性疾患への取り組みを通じて、国内外での栄養改善活動を推進しました[3]。
では、この世界レベルでの大きな動きと、私たちとの生活との関わり合いはどういった点となるでしょうか。
SDGs17の目標の中の1つ、目標3「すべての人に健康と福祉を」というものがあります。
世界規模の課題である健康格差を解消し、安心して暮らせる社会を目指すものです。
この目標達成には、地域での実践的な取り組みが不可欠です。
そして、私たち一人ひとりが貢献できる具体的な活動があります。
それが、『こども食堂やフードドライブへの食糧支援』です。
こども食堂は、子どもたちだけでなく家庭の事情で十分な食事を取れない人々を支える場として、
地域の栄養改善とコミュニティ形成に寄与しています。
この活動は、食料の無駄を減らしながら健康的な食生活を提供することで、温室効果ガス削減にも繋がっています。
一方、フードドライブは家庭や企業で余剰となった食品を集め、
必要としている人々や福祉施設に届ける仕組みです。
この仕組みは、食料廃棄物の削減、栄養不足解消、そしてフードロス削減を同時に達成できる点で非常に有効です。
特にフードロス削減は、持続可能な食料システムへの移行を後押しし、環境負荷の低減に大きく貢献します。
例えば、賞味期限が近い商品や家庭で消費されなかった食品を効果的に活用することで、廃棄物の削減を実現することが可能です。
これにより、貴重な資源を無駄にせず、環境保護への一歩を踏み出すことができます。
これらの活動は、地域社会での連携を強化し、持続可能な社会の基盤を築く大きな力となります。
特に、こども食堂を支援することで貧困家庭の子どもたちがバランスの良い食事を摂る機会が増えるため、健康状態の向上に繋がります。
また、フードドライブの成功には、私たち一人ひとりが家庭内での食品管理を見直す努力が必要です。
余剰食品がないかを確認し、適切な形で寄付することで、より多くの人々を支援することが可能となります。
□常温保存可能なもの
□生鮮食品ではないもの
□賞味期限の記載があり、期限が2ヵ月以上あるもの
□未開封で放送や外装が破損していないもの
などの基本的なルールがありますが、もし各家庭で持て余しているものがあった場合には、支援に回すことで誰かの笑顔に繋がります。
このような地域での取り組みを拡大することで、SDGs目標3を達成するだけでなく、地球環境保護とも連動した持続可能な未来への道筋を描くことができます。
私たちの健康と地球の健康は、不可分なものです。
あなたの小さなアクションが、笑顔をもたらす可能性を秘めているのです。
[1] パリ栄養サミット2025開催(厚生労働省ホームページ)
パリ栄養サミット2025開催 | 誰一人取り残さない日本の栄養政策 | 厚生労働省
[2] パリ栄養サミット2025 ホームページ
[3] 独立行政法人 国際協力機 ホームページ
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