台所から「きれい」と環境を守る ~エシカル消費で、体も地球も美しく♡~
2023/07/18
みなさん、こんにちは。
月に一度の、台所から「きれい」と環境を守るコラム、いつもご覧いただきまして、ありがとうございます!
今月のテーマは「猛暑日と私たちの暮らし」です。
最高気温が35℃を超える、いわゆる「猛暑日」が全国各地で多くみられるようになりました。
昔は、最高気温25℃が「夏日」、30℃で「真夏日」といって、それで済んでいましたが、猛暑日が年々多くなっていく様子に、やはり地球温暖化の影響を感じざるをえません。
気象庁の「全国(13地点平均)の猛暑日の年間日数(※1)」のグラフでは、猛暑日の増加が顕著に分かります。
統計期間の初期頃の30年(1910年~1939年)の平均年間日数は、0.8日。
1年のうち、最高気温が35℃を超える日が1日あるかないか、という感覚でした。
ところが、ここ30年(1993年~2022年)は、平均年間日数は、2.7日。
その前の30年間と比べて、およそ3.5倍に増えています。
また、2022年だけを見ると、5.2日。
ここ30年の平均の倍、猛暑日が増えたことが分かります。
全国13地点というのは、北海道から沖縄までの場所であるため地域によっては、猛暑日がもっと多くあるともいえます。
また、環境省の資料(※2)によれば、2021年6月25日~7月1日、カナダ(ブリティッシュ・コロンビア州)では、最高気温49.6度を記録しました。
ここは、北海道札幌市よりも北にあるリットン村という場所で、熱波が発生したこの期間、526人もの方が熱中症でなくなったことも挙げられています。
人間だけでなく、野生動物や家畜、植物(農作物)にも大きな影響がもたらされる異常気象は、これからの地球も我々の生活も脅かします。
では、この状態に私たちは何が出来るでしょうか。
気候変動による異常気象、海面上昇、食糧供給、生態系破壊などへの重大な影響を低減するために、地球の平均気温上昇を1.5℃未満に抑えることの重要性が国際的に認識されています。
国立環境研究所と地球環境戦略研究機関(IGES)では、
平均的な日本人の温室効果ガス排出量の70%が「食・住居・移動」に関連するとしています。
上記の「1.5℃未満」を叶える、1人1年あたりの排出量目標を掲げ、ライフスタイル転換について65の選択肢を提案しています。
例えば、食生活については、以下のようなことが挙げられます。
◎タンパク質源の選択として、代替肉や魚、豆類などを持つこと。
◎菜食を基本として、バランスの良い食べ方を心掛けること。
◎旬産旬消・地産地消を心掛けること。
◎食品ロスを削減すること。
他にも、例えば移動の側面では以下のような例もあります。
◎移動手段の転換(自転車、鉄道、バスの利用)をすること。
◎移動需要の削減(テレワーク・オンライン規制・まとめ買い)をすること。
◎マイクロツーリズム(地域で過ごす休暇、国内旅行)
私たちひとりひとりの工夫や努力が連なっていくことで、やがて地球環境へのアプローチになっていくと信じて、身近なことからコツコツと習慣化していきたいものです。
私たちの未来は、私たちの「今」の行動の選択によって左右されます。
生活習慣と環境の選択を整えて、穏やかで健やかな未来を一緒に叶えていきましょう♪
参照:
※1 気象庁 全国(13地点平均)の猛暑日の年間日数
気象庁 | 大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化 (jma.go.jp)
※2 環境省 2021年6月に発生したカナダの熱波の概要 doc03-1.pdf (env.go.jp)
※3国立環境研究所
国内52都市における脱炭素型 ライフスタイルの効果を定量化 ~「カーボンフットプリント」からみた移動・住居・食・レジャー・消費財利用の転換による脱炭素社会への道筋~|2021年度|国立環境研究所 (nies.go.jp)